2025年5月23日金曜日

【授業紹介】「ワークショップで学ぶアートA」

令和7年(2025年)度からのカリキュラムでは、全学共通の教養科目として「芸術」分野が新設されました。

跡見学園女子大学の創立者である跡見花蹊が書画の学びを重要視したことを受け継ぐ、「跡見らしさ」があらわれている注目ポイントの一つです。

その中でもユニークなのが、「ワークショップで学ぶアート」です。人文学科の茂木一司先生と柴田眞美先生が担当されています!

今回は春学期ご担当の茂木先生から届いた授業の様子をご紹介します。


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「ワークショップで学ぶアートA」では、協働で学ぶ、いわゆるアート・コミュニケーション学習=民主主義のレッスンをいろいろやっています。不正解がなく、相手といっしょにやることで、自分とは何が自然にわかるようになっていきます。


【第3回】Mondrianワークショップ

ピエト・モンドリアンの「ブロードウェイ・ブギウギ」(1942−43)をモチーフにした、個人の表現がリミックスされて社会化される共同画ワークショップ。

音楽をかけながら、回転寿司のように踊ったり、描いたり、見たりしながら、自然に相手とつながっていってしまうことを学ぶ。個人の表現が社会化されていくプロセスを視覚化する。



【第4回】シアターゲーム 

ゲスト講師:柏木陽先生(NPO法人演劇百貨店)https://engeki100.net/aboutrus/prof/kashiowagi/

演劇の基礎トレーニングであるシアターゲームを改良して、即興で身体的な表現遊びをいろいろやってもらいました。

2人と3人とか4人で、何かになってみます(自転車、顕微鏡などなど)。そこから動きを加えてさらに表現を深めていきます。


アートカードを身体で表現するというのもやりました。最後はできた身体のかたちに台詞をつけて、即興演劇化!


【第5回】 バルーン・ドームづくり1日目

ゲスト講師:塩川岳(しおかわたけし)先生

https://www.facebook.com/kazumogi

塩川岳さんをお呼びして、「バルーン(エアードーム)づくり」をはじめました。カラービニール袋を裂いて、テープで貼って大きなシートをつくる作業は案外重労働ですが、汗をかくのはいいこと!体育館はいっきにカラフルに!とりあえず、今日はここまで!!


【第6回】バルーン・ドームづくり2日目

ゲスト講師:塩川岳(しおかわたけし)先生

先週つくったビニールシートを重ねて円形に整えてカット。縁を空気が漏れないように細かくテープでとめていきます。単純だけど、根気がいる仕事……。その上にカッティングシートとマッキーで装飾…子どもに戻ってお絵かきをするとのびのびとして、いい表情になってきました。最後は、送風機で空気入れ。大きな機器を買ったので、5分程度で大きな風船ができあがります。

入り口を切ってつくって、中に入って感動! 描いた絵が星座のようになって見え、プランネタリュームのようだと感想が出ました。
ワークショップは参加協同型学習です。お互いが自分の役割を自然にこなしていけるように積極的に「参加」の仕方を考えながら学ぶ、いわば民主主義のレッスン。社会構成主義的な関係性の変化を楽しむ余裕がでてきたら、あまり教師のコントロールはいらなくなる。教えない教育の実践です。
お疲れ様…塩川さんにお礼!



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「芸術」と言われるとハードルが高く感じてしまう人も多いかもしれませんが、表現の方法が本当に自由であることを感じ、自分を見つめるきっかけにもなる授業です。

全学共通科目ということで、他学部他学科の学生同士が繋がる機会でもあります。

人文学科には、ここからさらに創作を究めていける実習科目や、文化・思想に目を向けていく専門科目など、様々な角度から「芸術」を知る授業が配置されています。

人文学科の科目についてはこちらからご覧いただけます。また、令和7年(2025年)度カリキュラムについても、こちらからぜひご確認ください。