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2025年10月22日水曜日

お手伝いした企画展(吉岡弘昭展)のご紹介

 人文学科の栗田(博物館学、美術史)です。

 

愛知県碧南市と関東からは遠いですが、ゲストキュレーターを仰せつかった展覧会が1115日に始まりますのでお知らせします。

展覧会名は「吉岡弘昭展 哀しみとおかしみを湛えた不思議な魅力」で、碧南市藤井達吉現代美術館で開催されます。展覧会概要は、美術館のHPでは次のように記されています。

名古屋市を拠点に活動する画家・吉岡弘昭(1942-)は、現代社会やそこに生きる人間の生の深淵を見つめる表現で群を抜く存在です。ユーモラスに表現された人間、犬、鳥などのモチーフは不思議な魅力に溢れています。本展では、初期の油彩作品から版画家としての評価を確立したドライポイントによる変身シリーズ、多版多色刷の諧謔的な表現により独自の作品世界を切り拓いた7080 年代の版画から新作の絵画に至るまで、約60年に及ぶ吉岡の画業を総覧します。

『変身シリーズ No.11969年 作家蔵

ゲストキュレーターとしては、コンセプトや出品作品選定に際して助言を述べさせていただきました。また展覧会図録には「寓意としての世界:犬のまなざしが浮かび上がらせる「裏返しの笑い」」というエッセイを寄稿しています。

GONBENYELLOW)』1976年 作家蔵

開会初日には、吉岡弘昭さんと対談を行います。制作のご苦労や作品の成立の背景、今後の制作への思いなどを引き出すことができればと思っています。

 

『寓意の風景・A2022年 作家蔵

 

ジブリパークや名古屋港水族館、あるいは徳川美術館や豊田市美術館に足を運ぶ機会がありましたら、こちらにもお立ち寄りいただければ幸いです。

 

【展覧会概要】

展覧会名:吉岡弘昭展 哀しみとおかしみを湛えた不思議な魅力

会期 20251115日(土曜日)~1221日(日曜日)

観覧時間:10:0017:00(入場は16:30まで)

休館日:月曜日、1125日(火曜日)※ただし、1124日(月・休)は開館

観覧料:一般800円(640円)、高・高専・大学生400円(320円)、中学生以下無料

※( )内は20名以上の団体料金。市内在住・在学の高校生、市内在住の65歳以上の方、各種障がい者手帳をお持ちの方と付き添い1名は無料。受付に証明書をご提示ください。

1121日(金曜日)はあいちウィーク期間中の「県民の日学校ホリデー」のため観覧無料

主催:碧南市藤井達吉現代美術館、碧南市、碧南市教育委員会

共催 :中日新聞社

ゲストキュレーター :栗田秀法(跡見学園女子大学教授)

 

【記念対談】

演題「プリントとペインティングの往還」

講師       吉岡弘昭(画家)

栗田秀法(跡見学園女子大学教授、本展ゲストキュレーター)

司会       木本文平(当館館長)

日時       1115日(土曜日)14:0015:30

場所       地下1階・多目的室B

定員       50要申込

※聴講無料

2025年8月10日日曜日

人文学科教員の日常:学会参加

 大学の先生が普段どんなことをしているか、あまりイメージできないという人もいるかもしれません。実はそれぞれの専門とする分野によっても異なるのですが、多くの教員は「学会」と呼ばれる研究者の集まりに参加しています。

ということで今回は、笹島雅彦先生(国際教養)と山岡華菜子先生(日本語学)に聞いてみました。



【笹島先生】

6月21日、防衛大学校(神奈川県横須賀市)で開催された日本防衛学会研究大会に参加し、部会の司会者を務めてきました。

この部会では、海上自衛隊幹部学校の尾藤由起子主任教官兼戦略研究室長(1佐・博士)が、「日本の戦略的コミュニケーションとWPS」について発表し、注目を集めました。

彼女は、国連が推進する「Women, Peace and Security (WPS)」を女性の保護や活躍推進の政策の枠組みにとどめず、日本の安全保障に結びつけるよう提言しています。

自衛隊の中で、女性が役割を果たす場面が増えてきましたね。政策研究大学院大学の岩間陽子教授も討論者として参加しています。

(左側でマイクを持っているのが笹島先生)


【山岡先生】

5月9日から11日まで、名古屋大学で開催された日本方言研究会・日本語学会に参加してきました。発表などはせず、聴衆としての参加です。

様々な研究発表を聞き、自分の専門に近い発表には質問もさせていただきました。


これらの学会は年2回開かれているのですが、10月の大会はオンラインでの開催となります。
対面だと合間に現地のおいしいものを食べに行くこともできてハッピーですが、オンラインだと家から参加できて楽なのでそれはそれでハッピーです。

名古屋ではひつまぶしに舌鼓を打ちました。



ということで、先生方の日常から学会参加についてご報告いただきました。

また機会があれば別の先生方も取り上げます!


2025年6月24日火曜日

文学部プログラム:マイステップ・フォワード!が始まりました

 跡見学園女子大学文学部では、従来の学修支援やキャリアサポートに加えて、学生の主体的な学びを支援し、さらに将来のキャリアへとつながる仕組みを強化すべく、2025年度から3つの独自プログラムをスタートさせました。

 本を読む、表現する、文化に触れる、将来を見据えて活動する——それぞれの好奇心を出発点に、学生が自ら記録し、振り返り、言葉にする機会を重ねながら、卒業後にも活きる教養を身につけることを目指します。


○プログラム1 アカデミック・リーディング・プログラム

 読んだ本の読書記録やレビュー執筆を通じて、知的関心を深めてもらうプログラムです。学生は自由に本を選んで読み、文学部教員のおすすめリストも活用できます。4年間を通して無理なく学問の世界と親しみ、学びを深めることができるようサポートしていきます。

 ☆「読む力」と「考える力」の土台を作るプログラムで、文学部での学びに直接つながっていきます。


○プログラム2 芸術&歴史プログラム

 展覧会や劇場での鑑賞、史跡などへの訪問を通じて感性を磨き、学びを深めることができるプログラムです。授業で得た知識をもとに楽しみながら取り組むことができます。また、文学部教員が用意したオススメの美術館・博物館リストも活用することで、自らの興味関心をもって活動できるようサポートしていきます。

☆探究活動での「フィールドワーク的体験」に近く、アウトプット型学習との親和性が高いのが特長です。


○プログラム3 キャリアデザイン・プログラム

 文学部にとって、学生のキャリア形成や就職活動をどのように支援していくかはこれまで大きな課題でした。このプログラムを通して、資格取得やボランティア、課外活動などに積極的に参加し、それぞれの経験を積み重ねてもらいます。また、それを自身の言葉でまとめることで進路意識を高め、日々の学びとの結びつきも意識できるようにサポートしていきます。

☆「自分の将来像」を考える手がかりとなり、自己表現や自己実現にもつながります。


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参加方法は簡単、活動した内容をポータルの「マイステップ」に記録していくだけです。

在学生のみなさん、ぜひ積極的に参加してください!


詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

2025年4月19日土曜日

推しのいる生活【かるた部紹介】

人文学科の加美甲多(日本中世文学)です。

せみまる・・・。

彼との出会いは坊主めくりであった。

坊主めくりとは『小倉百人一首』の絵札を使って遊ぶゲームである。当然ながら札は100枚あり、100人の人物が描かれているが、なぜかいつも気になる存在は蝉丸であった。

坊主=僧侶をめくると基本的にすべての札を返すシステムで、坊主に注目が集まりがちとはいえ、在原業平や紫式部、清少納言などはなじみ深いはずであり、坊主なら西行や慈圓(じえん)といった有名な人物もいた。

それでもやはり気になるのは蝉丸であった。「蝉丸」という一風変わった名前と、どこかミステリアスに描かれた札の影響だったかもしれない。

あるいは蝉丸ルールなるものも存在していたことから、古くから蝉丸を特別視する人々がいたとも言えるかもしれない。

当時はこの感覚を説明するのは難しかったが、いま考えるとこれが「推し」という感覚だったのであろう。

数多存在するグループのメンバーからひとりを選ぶ。要は『小倉百人一首』の詠み人は100人の男女混合文学アイドル(歌手)グループで、さらに細分化された12人のグループ僧侶から蝉丸を推したというわけである。

いまと変わらず、誰を推しても自由であり、坊主をめくってはいけない坊主めくりでさえ、推しが登場すれば自ずとテンションは上がるのである。

坊主めくりで戯れていた頃から、はるか未来に蝉丸を授業で取り上げたり、論文に書いたりする日が来るとはまったく想像していなかった。蝉丸の詠んだ『小倉百人一首』10歌は


これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関


であり、難しいことを抜きにすれば、人間の出会いと別れをダイナミックに表現している。

彼は琵琶法師や説教師の世界でもリスペクトされ、現在の滋賀県には蝉丸神社や関蝉丸神社など、音楽や芸能の神様として彼を祀った神社もあり、神格化されている。いわば推しの聖地巡礼も可能なのである。坊主めくりから始まった推し活はどこまでも奥深く、果てしない。

坊主めくりと同じく、かるたも『小倉百人一首』から誕生したゲームである。それが競技かるたという札を取り合うスポーツのような勝負にまで発展した。


自分にとっては競技かるたで蝉丸の札を取れたときのうれしさや楽しさは特別なのである。どの世界でも推しのいる生活は楽しい。あなたもかるた部で推しを探し、その推しの札を取る爽快感を味わってみてはいかが?


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かるた部について詳しく知りたい方へ

@跡見学園女子大学かるた部Xアカウント

私達かるた部は競技かるたの練習、大会参加はもちろん、大学図書館が所蔵している百人一首の資料を地域交流イベントを通し広める活動を行っております。イベントでは袴を着ての試合や、毎年菊坂かるた大会を主催しております。百人一首に興味がある方、初心者大歓迎です!


2025年4月14日月曜日

【募集】2025年度夏期フランス語研修

 今日は跡見学園女子大学の夏期フランス語研修(約1ヶ月間)についてご紹介します。

「なんで人文で?」と思ったひともいるかと思いますが、人文学科の中山慎太郎(フランス文学、フランス語教育)が一週間ほど引率しているからです。

フランスでの滞在に慣れるまで、みなさんの成長を妨げない程度にサポートします。

なので、「海外旅行に行ったことはないんです…」というひとも安心。

(トラム、バスのチケットの買い方)

(みんなでバス)

さて、夏期フランス語研修についてなのですが、2025年度も例年どおり8月3日から9月1日までの研修です。

場所はフランスの北西部の街アンジェ。
大きすぎす、小さすぎない街で、治安と気候の良い街ですよ。
世界遺産のアンジェ城で有名です。

(アンジェ城)

(アンジェ中心のラリモン広場)

語学研修先は西カトリック大学(Université catholique de l'Ouest)。
外国人へのフランス語教育に力を入れている学校で、初級から上級までクラスがあります。
自分の力にあわせて楽しくフランス語が学べますよ。

約20カ国からの研修参加者もいて、国際色豊か。
いろいろな国の友だちもできます。
もちろん、フランス人の学生も研修のサポートについています。

(ガイダンス1)

(ガイダンス2)

研修の最後にはパリ研修も。

旅行で海外に行くことは大学を卒業してもできますが
海外での「生活」は学生時代にしかなかなかできません。

(みんなでカフェ)

(授業後の散歩)

ぜひこの機会にフランスで「海外での生活」「海外の大学」を体験してみませんか。

気になる参加費など詳しくは↓

直接話しを聞いてみたいというひとは、国際交流課(d-kokusai(at)mmc.atomi.ac.jp)か中山(nakayama(at)atomi.ac.jp)までご連絡ください。

今年度(2025年度)の申込期間は4月18日9:00から4月21日(月)正午12:00まで。

最後に、昨年度のフランス語研修の思い出を動画にまとめてもらいました。


「楽しそう!」と思ったあなた、ぜひ検討してみてください!

(「夏期フランス語研修お疲れ様会」ル・ブルターニュ@神楽坂でガレット)

2025年4月5日土曜日

新年度を迎えました

 ごきげんよう。

いよいよ新年度が始まりました。人文学科は新たにお二人の先生を迎えました。

(左)大髙皇准教授 (右)香取潤哉准教授

大髙先生は地理学がご専門で、香取先生は書道史がご専門です。それぞれ関連の授業を担当されます。

また、新入生も迎えました。4月3日の入学式はあいにくのお天気でしたが、新座キャンパスの色とりどりの花が入学を祝うかのように咲いていました。





在学生も含め、今日から履修登録が始まります。みなさんが興味のある分野の学びを深めていけるよう、教員もサポートしていきます。

2025年3月31日月曜日

横田恭三先生と水谷幸恵先生を送る

 ごきげんよう。

3月は別れの季節、2週間前の卒業式・謝恩会で4年生を送り出しました。

そのときの様子はインスタにアップしてありますので、ぜひご覧ください。

そして、この3月で、人文学科のお二人の先生も跡見を去っていかれます。

書道の授業や書道部の活動でたくさんの学生を見ていらした横田恭三先生と、体育実技や健康科学の授業等で学生の健康と安全を守っていらっしゃった水谷幸恵先生です。

ということで、3月某日に開催されたお二人の送別会からいくつか写真をお見せします。

始まる前のひととき。幹事は長谷川裕子先生・阿部一哉先生・中山慎太郎先生が務めてくださいました。来たらお金を払うシステムです。


柴田眞美先生が松井慎一郎先生の愛猫「くるみちゃん」の絵を描いている様子。この絵ができあがるまでの動画は学科インスタにアップしましたのでぜひ!
猫の話で盛り上がる香山はるの先生と長谷川幸恵先生と松井先生でした。


開会に先立って、森まり子先生からご挨拶。


そして乾杯! もう楽しそうです。このあと、料理を食べつつお酒を飲みつつ思い出話や近況報告に花を咲かせます。


退職されるお二人にお花を渡して、ちょっとしんみり。



そして、横田先生から逆プレゼントをいただきました。こちらは全員いただいたご退職記念の論文集です。

そしてなんと、横田先生直筆の色紙!くじで当たった6人だけがもらえる限定品でした。全員当たりたい!と思っていましたが、こちらの先生方の手に渡っていきました。偶然なのに、それぞれに合う言葉が書かれていて、さすがです。







名残惜しさしかありませんでしたが、解散。鈴木芳明先生・長谷川裕子先生・加美甲多先生・松井慎一郎先生の後ろ姿です。寂しさを抱えつつ、楽しい夜でした。


横田先生、水谷先生、どうぞお元気で!

まもなく4月、次は出会いの季節ですね。人文学科にはお二人の新しい先生が着任されます。またご紹介します!

2025年3月24日月曜日

パリ訪問記【雑記】

 人文学科の栗田(西洋近代美術史・博物館学)です。

 春休みを利用し、科学研究費の調査のためパリに1週間ほど滞在することができました。

 3/7(金)にパリに到着し、翌土曜日から活動を始めました。

まずはルーヴル美術館の展示を67年ぶりに見に行きました。専門としている17世紀フランス絵画の展示室は担当学芸員が変わったのでしょう、展示の順序が大きく変わっていました。これまでは、17世紀の展示室は世紀初頭のカラヴァッジョ派から始まっていたのですが、現在はフランス17世紀を代表する古典主義の画家ニコラ・プッサンの傑作を精選して最初に部屋にまとめてあったのが印象的でした。その後のフランス・アカデミー絵画の展開にいかにプッサンが重要であったのかということもあるのですが、プッサンという画家がアカデミズムの枠を超えた個性的で創造的な画家であるかを知らしめようという意欲がうかがえました。

その後はイタリア美術の展示室である大回廊に足を運び、《モナ・リザ》に挨拶しました。さらに大回廊の端で開かれていたチマブーエ展を見学しました。チマブーエは13世紀に活躍したプロト・ルネサンスの巨匠で、ルーヴルにはイタリアのアッシジにあった《荘厳の聖母》が収蔵されています。今回の展覧会はこの作品の修復記念で開かれたもので、この作品が歴史的、文化的にどのように位置づけられるかが関連作品との比較を通じて手に取るようにわかるようになっていた好展覧会でした。

日曜日はやはり久方ぶりのオルセー美術館へ。展示の基本構成は変わっていませんでしたが、ところどころに新コーナーが設けられており、興味深かったです。ローマ賞コンクールの構図習作がまとめて展示してあったり、現在では評価されなくなった大型のアカデミズム絵画を展示するコーナーが設けられたりと、等身大の美術史を再構成する意欲が強まっていることが改めて感じ取れました。もちろん5階の印象派からポスト印象派へ続く展示室を埋める傑作の数々には圧倒されっぱなしであったが。夕方は、近隣のオランジュリー美術館に足を運び、睡蓮の連作も見学できました。



月曜日からは本格的に調査開始です。まずは旧知のルーヴル美術館の17世紀担当学芸員ニコラ・ミロヴァノヴィッチ氏と学芸員室で面談しました。コロナ禍の2022年に日本で行われたあるシンポジウムにオンライン参加して頂いた方で、この年の秋にフランスで開催された「プッサンと愛」展には小生がエッセイを寄稿させていただきました。その後先述の17世紀フランス絵画の展示室に場所を移し、とりわけプッサンの諸作品の前で、あーだこーだとそれぞれの意見を交わしました。遅めの昼食を一緒にとったのちにお別れし、小生は再びダヴィッド、ドラクロワらの絵画が陳列されているルーヴルの19世紀大型絵画の展示室に向かいました。最新の『人文学フォーラム23号で取り上げたダヴィッドの《ホラティウス兄弟の誓い》も改めてじっくり観察しました。

火曜日はルーヴルの休館日で、絵画部資料室を訪れ、関心のある作家作品について文献資料をチェックしました。水曜日は再び絵画部資料室を訪れる共に、閉まっていたルーヴルの展示室をいくつか回りました。

木曜日は、お目当ての作品を見に、パリから日帰りで弾丸フランクフルト遠征(片道4時間)を敢行しました。シュテーデル美術館に所蔵されているプッサン作《ピュラモスとティスベのいる嵐の風景》を熟覧するためです。この作品は調査の中心作品の1つで、『跡見学園女子大学文学部紀要』59‐60号にもこの作品についての記事を寄せています。最近ではネット上にもかなり高精細な画像が提供されていますが、細部や色合いは実物で確認しないと誤解が生ずることがあります。今回も写真ではややあいまいであった前景に描かれたピュラモスの流血の様子も手に取るように確認することができました。ガラスがはめられていなかったことも幸運でした。



同館では企画展「レンブラントの時代のアムステルダム:黄金時代なのか」が開催中でこれも見学できました。そこには、レンブラントの《サムソンとデリラ》や《デイマン博士の解剖学講義》が出品されており、レンブラントの迫真の描写力に舌を巻きました。


あっという間に最終日となり、金曜日はそれまで閉まっていて見られなかったルーヴルの展示室をのぞき、ポンピドゥーセンターに向かいました。残念ながら改修工事のため常設展は閉まっていましたが、企画展として女流画家シュザンヌ・ヴァラドンの大回顧展が開催中でした。

パリ滞在中はやや風邪気味でしたので、無理をせず見学場所を限りました。とはいえ所定の調査の大半はこなすことができたので、さらに研究を深めていきたいと思います。また、西洋美術史Bの授業内容も今回の滞在で入手した情報でアップデートし、受講生の皆さんにいっそう楽しんでもらえるようにしたいと思います。

土曜日にパリを経ち、翌日曜日に日本に帰国し、火曜日には卒業式に列席しました。

次年度は《ピュラモスとティスベ》に描き込まれた建築のあるローマを中心に調査ができればと思っています。実現したら、また訪問記をお届けします。