跡見学園女子大学の各学部学科の中でもっとも所属する教員数が多いのが、文学部人文学科です。29名の教員が所属し、開講されているゼミは16種類、学べる分野は大きく8つにわたっています。
その中でよく寄せられるご質問が、「何が学べるの?」「将来は何になれるの?」といったものです。たしかに、幅広く学べるといわれても、具体的にどういう授業があってそれが将来にどう繋がるのかはわかりにくいところですよね。
ということで、今回は人文学科の学びについてご紹介します。
まず、8つの分野についてですが、「日本文学」「創作・表現」「美術史」「総合文化」「国際教養」「日本史」「西洋史」「現代思想・社会」が履修モデルとして想定されています。
(7月13日オープンキャンパス体験授業:矢島新教授)
とはいえ、このうちのどれかを選んでその科目しか取れないというわけではありませんので、組み合わせ次第でさらに広く・深く学べます。たとえば、中東の歴史(「国際教養」)とヨーロッパの歴史(「西洋史」)に関する科目をそれぞれ履修すれば、どのように影響し合いながら現代に至るかという視点で学ぶことができますし、「日本文学」を学びながら「創作・表現」に挑戦することも可能です。
他の学部学科の科目にも履修できるものがありますので、そういう授業とも組み合わせられます。
(人文学科Wさんの時間割から:幅広く履修しているのがわかります)
前期課程(1・2年次)はとくに、様々な授業を受けながら(”つまみ食い”しながら)じっくり考えてください。もちろん、「これに興味がある!」と決まっている人は、それに特化して時間割を組むことも可能です。
いわゆる座学だけでなく、実習科目が充実しているのも特色です。学生によっては、この実習科目を一週間の楽しみにしている人も。
(書道:香取潤哉准教授。オープンキャンパスでは書道関係のイベントもありますよ!)
(美術:柴田眞美教授。コーヒーを入れるのがお上手!な日本画家です)
「書く(描く)」だけではなく、「作る(造る)」授業もあります。粘土をこねたり、俳句や和歌を詠んだり……趣味も兼ねて、ぜひ楽しく学んでください。
さて、後期課程(3・4年次)になるとゼミを選んで所属しつつ、さらに専門的な知識を身につけていきます。人文学科には16種類のゼミが開講されています。
◯日本文学(中古文学):植田恭代教授
『源氏物語』などの平安時代文学の本文を丹念に読み、背景となる時代やその文化を視野に入れた注釈作業を通して、作品への理解を深めることをめざします。
◯日本文学(中世文学):加美甲多准教授
『宇治拾遺物語』などの中世日本文学作品を様々な角度から味わいながら、作品自体やその研究方法について学びます。
◯日本文学(近代文学):井上優先生(非常勤講師)
日本語で書かれた明治期以降の近現代の小説について考察し、履修者相互に研究発表と討論を行っていきます。
◯日本文学(日本語学):山岡華菜子講師
古典語から現代語までの音声・文法・語彙・表記などあらゆる内容を対象として、ことばの持つメカニズムや面白さについて考えていきます。
◯総合文化(文化人類学):森谷裕美子教授
文化人類学的な物の見方や考え方について学びながら、広い意味での「文化」―日本の文化や異文化について深く考えます。
(写真左:森谷教授、写真右:山岡講師)
◯総合文化(英文学):香山はるの教授
本や映像を題材としてイギリスの文化を様々な角度から考察します。「階級」「民族・人種」「ジェンダー」「戦争」など重要な問題を探究します。
◯西洋史:石田信一教授
ヨーロッパの歴史・文化・社会について多角的な視野から理解を深め、ヨーロッパ地域研究の手法の習得および批判的視点の獲得をめざします。
◯美術史(西洋美術史):剱持あずさ准教授
ルネサンス(15-16世紀)を中心に、西洋美術について学びます。作品をていねいに見ることから始めて、美術史的な知見を深めることを目指します。
(写真中央:剱持准教授)
◯美術史(近現代西洋美術史):栗田秀法教授
19世紀初頭から戦後までの西洋美術を対象に、近現代美術史上の諸問題やイメージ分析の手法について深めていきます。
◯美術史(日本美術史):矢島新教授
宗教美術、絵巻、水墨画などの様々なジャンルの特性の理解を目指し、近世から近代にかけて活躍した主要な作家について分析します。
◯日本史(前近代史):長谷川裕子教授
歴史研究に不可欠な史料のうち、主に中世・近世を対象に、同時代を生きた人びと自身の手になる「古文書」や「古記録」を読み解いていきます。
(写真左:栗田教授、写真右:長谷川教授)
◯日本史(近代史):松井慎一郎教授
幕末から現代にいたるまでの時期を対象とします。自己の「問題意識」を強く持ち、「史料」を深く読み解くことで、過去の人物や事象に迫ります。
(写真左:松井教授、写真右:矢島教授)
◯国際教養(中近代中東史):森まり子教授
欧米とアジアという異なる文化圏を同時に見て比較しつつ、歴史的背景を「深掘り」するグローバル・ヒストリーの視点で欧米とアジアを探求します。
◯国際教養(国際ジャーナリズム):笹島雅彦教授
日々、報道される国際情勢の流れをつかみ、その歴史的背景を調べていきます。理論と現実を行き来しながら、考えを深めていきましょう。
◯国際教養(国際交流):小川忠教授
文化と国際政治・経済の関係について、実践を念頭に置きつつ学ぶことで、めまぐるしく変化する現代世界についての理解を深めます。
◯現代思想・社会(哲学):神山伸弘教授
近現代文学作品の読書を通じて、そこに描かれたテーマ、人物、その行動などについて外面的な所作にとどまらず「内面」を考える思索を試みます。
ゼミでの活動も含めさまざまな授業を通して学び、4年次で卒業論文を執筆します。
人文学科で「自分だけの学び」を見つけ、ぜひ充実した大学生活を送ってください!
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