ごきげんよう。
茂木一司(インクルーシブアート教育・美術科教育)先生から、新刊のお知らせが届きましたのでご紹介します。
茂木先生は体感型の学びを大切にされており、この4月に入学した1年生からを対象にしたカリキュラムでは、教養科目の一つとして新設された「ワークショップで学ぶアート」も担当されています。茂木先生いわく、「これはたぶん日本の大学では珍しい教養科目での美術実技科目です」とのことです。
新カリキュラムの紹介ページも、ぜひご覧ください。
https://www.atomi.ac.jp/univ/faculty2020/new_educational_curriculum_2025/
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茂木一司編集代表『協同と表現のワークショップ:学びのための環境のデザイン(増補改訂第3版)』(東信堂、2025.3.31)が刊行されました。
2010年初版、2014年第2版(https://x.gd/IEiA9)、10年ぶりに第3版となりました。
増補部分は、「[増補]終章 これからのインクルーシブアートワーク ショップの理念と実践―ケア・アクセシビリティ・ウェ ルビーイング―」として加えた内容で、インクルーシブ防災とジェンダー・LGBTQのアート教育及び視覚障害のためのインクルーシブアート教材開発、です。それに加えて、この本も最終版になるだろうと思って、「上田信行×苅宿寿文×茂木一司」の対談を結びに加えました。2003年頃から本格的にワークショップ学習を研究した成果をまとめたもので、最近のインクルーシブアート教育を今回加えました。
アートも含め、様々なことをからだ全体で学んでいくことが必要です。それは、頭で考えてからやるのではなく、やってから考えることと考えてからやることを即興でバランスよく繰り返すことでもあります。世間ではワークショップはすでに透明化?しているくらい普及をしていますが、(大学を含めて、小中高校の)実際の教育/学習に関してはまだまだ主体的な学びとは言えない状況もあり、分断された教育ではなく、(生の)全体性を保証する学びにはワークショップのような指向性が必要と考えています。単なる方法ではなく、コンセプトとコンテンツが「分けられない」、そんな学習の在り方が求められています。
本はワークショップの入門書として編集していますので、初心者でも読みやすく具体的です。
東信堂とamazon等にじきに紹介されると思いますので、どうぞお手にとってご覧ください。
※ワークショップの社会的な広がりについては、以下のWebページを参照してください。
https://wsd.si.aoyama.ac.jp/about/